結果に執念を燃やす人の方が、中々良い結果が出ない理由

「結果に執念を燃やす」のは本当に良いことなのか

良い結果を出すにはどれだけ強く「渇望できるか」が大事だ。目標を達成するためには「執念」が必要だ。

これらは、当たり前の事として認知されている。

実際「執念」や「渇望」の力を利用して、目標に命を懸けている人もいるだろう。(私自身も学生時代は野球部でこういった力が大事だと信じていた。)

しかし、これらは本当に大事なのか。私は違うのではないかと思っている。

渇望すればするほど、執念を燃やせば燃やすほど、良い結果から遠ざかっていく。

なぜ執念を燃やすほど良い結果から遠ざかるのか

1,結果は”雑念”。プロセスに100%集中する妨げになる。

結果というのは「原因+運」でのみ成り立っている。このうち、私達は原因しかコントロールできない。結果を気にする=運を含めて気にするということになり、それは自分でコントロールできない以上、邪魔な雑念となる。

受験勉強で例えるなら

受験勉強は自分がどれだけ対策できたかだけでなく、その時の運も当然あるだろう。いくら合格に執着しても運が悪ければ落ちる事がある。

そうすると執着すればするほど「もし合格できなかったらどうしよう」という気持ちになってしまう。

それらは全部不要な感情、雑念だ。

結果に執着する事なく、ひたすらプロセスに集中するのが正解である。別に落ちようが受かろうが関係なしに今この時間を対策にあてれば良い。

よく「落ちる」や「滑る」に過剰に反応してしまうなどの話があるが、そんなエネルギーの無駄遣いをしている暇があるなら一問でも問題集を解くべきだ。

2,ドーパミンの性質上、間違ったやる気の出し方になりやすい。

通常、結果に「執念」を燃やす事で辛い練習や勉強を乗り越える事ができると考えられているが、それは半分正解で半分間違っている。

上記のプロセスは脳神経科学的に言うとこのようになる。

結果に「執念」を燃やす=その結果を強く「ほしい」と思う→強いドーパミン作用が側坐核に照射される→やる気が出る。

しかしそのような方法ではドーパミンの分泌は長続きしない。平たく言うと疲れてしまうのだ。

疲れてドーパミンが出にくい状況になると、人間はより簡単にドーパミンが出る方法に走ってしまう性質がある。これはダイエットを例に挙げると非常に分かりやすい。

結果に拘り過ぎるが故に失敗してしまうダイエットの例

  1. モデルなどを見て理想の体型に憧れる。
  2. 必死にダイエットをする。
  3. 最初の方こそ体重が減るものの、段々と減りにくくなってしまう。
  4. もっと頑張ろうとするが、中々理想の体型に届かない。
  5. 執着すればするほど自分の体型に不満を持ち始め、ドーパミンが出にくくなる。
  6. ドーパミンが枯渇してしまい、暴飲暴食を始めてしまう。

つまり、渇望すればするほど不満が溜まり、暴飲暴食に走ってしまう。傍から見たら全く理屈の通らない行動をしてしまうわけだ。

人間の理性は非常に弱く、ドーパミンの力の前には為す術がない。だからこそこのような事が起こってしまう。

成功するダイエットの例

ではどのようにダイエットをするのが良いか。それはひたすらプロセスのみに集中するのだ。

  1. モデルなどを見て理想の体型に憧れる。
  2. どのようにダイエットをしていくのが効果的か、入念に調べて行動計画を立てる。(例えば3ヶ月間毎朝ジョギングをする、1ヶ月間夜は炭水化物を取らないなど)
  3. 計画通りに行動できたかを成功基準と捉える。
  4. 最初の方こそ体重が減るものの、段々と減りにくくなっていく。
  5. しかし結果に執着せず、不満を溜め込まず、行動できたかのみにひたすら集中する。
  6. 成果が後からゆっくりと出ていく。

もちろんモデル体型に憧れるのは、モチベーションに火をつける上では効果的だし、結果を見ながら作業計画の軌道修正をするのは必要だ。

しかし、いざ行動という段階になったら感情を無くして淡々と実行するのが理想だ。最終的には行動すること自体にドーパミンを分泌できるようになったら最強の状態と言えるだろう。

炎は燃え尽きる。それは人の心も一緒。

世の中では「執念を燃やす」「やる気に火をつける」事が成功の秘訣だと言われている。しかし、そのような炎は現実の炎と同様にすぐに燃え尽きてしまう。大きい炎であればあるほど燃料をたくさん使いより早く燃え尽きてしまうだろう。

仕事や勉強、ダイエットや人間関係。私達が望むものは成果が出るまで長い期間の努力が必要になる。その長い期間が経過する前に燃え尽きてしまうことがほとんどだ。(実際にドーパミンはあっという間に枯渇してしまう。)そしてその度にまた新しい燃料を探して火をつけるという効率の悪いやり方をしてしまうのだ。

執念を燃やす必要はない。結果は原因と運で構成されているから、原因だけに集中して後はその時の運に任せよう。淡々と自分の計画に沿って行動し続けられる人こそ、ドーパミンに振り回されず、思い通りの人生を歩むことができるだ。

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